1922年5月15日~
小説家、天台宗の尼僧。俗名 晴美(はるみ)。僧位は権大僧正、元天台寺住職、現名誉住職。比叡山延暦寺禅光坊住職。1997年文化功労者、2006年文化勲章 受章。
1922年5月15日、徳島県徳島市中州町の仏壇店に次女として生まれる。徳島県立高等女学校(現:徳島県立城東高等学校)を卒業し、東京女子大学国語専攻部に進学。
東京女子大学在学中の1943年に21歳で見合い結婚し翌年に女の子を出産、その後、夫の任地北京に同行。1946年に帰国し、夫の教え子と不倫。夫と3歳の長女を残し、家を出て京都で生活する。1950年に正式な離婚をしてから(長女とは後年出家後に和解したという)、東京へ行き本格的に小説家を志す。「三谷晴美」のペンネームで少女小説を投稿し「少女世界」誌に掲載され、「三谷佐知子」のペンネームで『ひまわり』誌の懸賞小説に入選。複数の出版社で、少女小説や童話を書く。1956年、処女作「痛い靴」を「文学者」に発表、同年「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」で新潮同人雑誌賞を受賞。1961年『田村俊子』で田村俊子賞、1963年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。
1973年11月14日51歳の時に今春聴(今東光)大僧正を師僧として平泉中尊寺にて天台宗で得度、法名を寂聴とする。1988年以降は、『源氏物語』に関連する著作が多い。