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【SM小説】美咲凌介の連載掌編「どことなくSM劇場」第45話 オルゴール
人気SM作家・美咲凌介による、書き下ろし掌編小説・第45回目は「オルゴール」。小さな街のミニチュアが乗ったオルゴールを見つめる黒髪の少女。オルゴールをくれた少年は別の人と別の街に行ってしまった。悲しみに明け暮れた少女がオルゴールに“止まらないで”と願うと……? 美咲凌介のどこか不思議なSM世界をお楽しみください。
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【連載第3回】公儀厠番 -うんこ侍後始末- 房州、鑓の品地武之進久尚 嘉門院彷楠・作
武之進は、百姓から根菜類を買い、それと引き替えに武家の金肥を売るという、勘定方賄い掛かりというお役目に。それはさておき、目下の急務は、紋付き羽織を着た武家姿の死体とその始末である。下手人はもう近くには居ない様子。武之進は亡骸に近づき、検視のまねごとをし、おそらく、切った相手も武家であろうと察する。この尋常ならぬ事態をいぶかった武之進は、さまざまな推察を張り巡らせる。不可解、不思議な点が多いながら、中間(ちゅうげん)に、亡骸を弔ってくれよと言いつけたところ、早桶のふたがずれて、中から侍の手が伸びてきた。これは何かの前兆であろうか……?
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作品を知る
辛辣さが癖になる 『兎』の著者・金井美恵子おすすめ4選
2018年、『カストロの尻』にて第68回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した金井美恵子は、膨大な知性と教養に基づく辛口な文章が魅力の、文学ファンのあいだでは言わずと知れた作家です。そんな著者のおすすめ作品4選を紹介します。
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【NYのベストセラーランキングを先取り!】エマ・ストラウブの新作! 40歳から16歳へ、タ・・・
NY在住のジャーナリスト・佐藤則男が紹介する、アメリカのベストセラー事情と、注目の一作をピックアップするコラムの78回目。人気作家エマ・ストラウブがタイムトラベルを通して描く、父と娘の愛・信頼・絆、そして女性同士の友情の物語を紹介します。
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【連載第2回】公儀厠番 -うんこ侍後始末- 房州、鑓の品地武之進久尚 嘉門院彷楠・作
同輩から「うんこ侍」と呼ばれる男・武之進。これが愛称であるのか蔑称であるのか……? 彼自身も自嘲をこめて、うんこ侍と自称していた。金肥掛かりは、位は低いが寝所ちかく殿様の身辺警護もかねる重要な役職。武之進はそのお役目に留まらず、刃傷沙汰にも立ち向かう! おもむろに六尺棒に左手を添えて、左足を摺り足でズイと引くその姿は迫力に満ちていた。
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『平場の月』の著者 朝倉かすみおすすめ4選
2019年、『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞し、第161回直木賞候補にもなった朝倉かすみは、若くはない人たちの結婚生活や恋愛の諸相を描いた小説で知られています。そんな著者のおすすめ小説を紹介します。
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文学女子の金沢さんぽ【第5回】徳田秋声という境地! 悲しみを悲しまなくても悲しくて。
本が大好きなアナウンサー、「竹村りゑ」が、名所がたくさんある町・金沢から、文学にまつわる見どころを紹介していく連載。古都を歩きながら、物語の世界を深堀りしていきます。第5回目は、金沢三文豪の1人である徳田秋声がテーマ。秋声にゆかりのある「ひがし茶屋街」近辺を歩きながら、文豪の魅力に迫ります。
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【新連載 第1回】公儀厠番 -うんこ侍後始末- 房州、鑓の品地武之進久尚 嘉門院彷楠・作
「同輩は武之進のことを、うんこ侍と呼ぶ。これが愛称であるのか蔑称であるのか。彼自身も自嘲をこめて、うんこ侍と自称していた。」城中に厠があれば、必ずや、これを差配するお役目があるというもの。そして、その者たちは、お庭番よりも、城内奥深くに立ち入っていたであろう……。これは、この忘れられた人々の物語。