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【作家としても大活躍】石原慎太郎のオススメ作品を紹介

政治家としての活動の傍ら、執筆活動も続けていた石原慎太郎。第34回芥川賞受賞作品『太陽の季節』を始め、石原慎太郎のおすすめ作品をご紹介いたします。

ishihara

大学在学中に芥川賞を受賞し、文壇デビューという華々しいスタート。その後も数々の作品を発表しますが、ベトナム戦争を取材したことがきっかけで政治に興味を持ち、政治家を志すようになります。1968年には参議院議員に初当選、1972年には衆議院議員に当選しその後は竹下内閣で運輸大臣を務めるなど順調にキャリアを築いていきます。そして1999年には東京都知事に当選し、その後4期にわたって東京都知事を務めることとなりました。政治家としての活動の傍ら、執筆活動も続けており2016年に出版された「天才」が話題を集めています。

天才

天才_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4344028775

伝説の政治家、田中角栄の生涯を描いた作品です。田中角栄が自身で過去を振り返り語っているような回顧録のスタイルで構成されています。苦労した少年時代から政治家として総理大臣にまで登りつめていく過程。そしてロッキード事件での逮捕、政治家としての挫折まで波乱万丈な田中角栄の人生が微に入り細に入り描かれています。今の時代に生きる我々が、田中角栄氏から学ぶべきこととは。

反田中の急先鋒だった石原が、今なぜ「田中角栄」に惹かれるのか。幼少期のコンプレックス、政界入りのきっかけ、角福戦争の内幕、ロッキード事件の真相、田中派分裂の舞台裏、家族との軋轢…。毀誉褒貶相半ばする男の汗と涙で彩られた生涯!

太陽の季節

太陽の季節_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101119015

一橋大学在学中に発表した小説「太陽の季節」でデビューし、この作品で第1回文學界新人賞と第34回芥川賞をダブル受賞することとなります。のちに映画化もされ、「太陽族」という流行語が生まれるほどブームとなりました。主人公はボクシング部に所属し、飲酒、ギャンブル、タバコなどに明け暮れる不良の高校生。妊娠させてしまった女性が中絶手術に失敗し死亡すると、主人公は精神的に追い詰められていきます。露骨な性描写が当時は世間でも話題になり、芥川賞の選考でも賛否両論分かれていたようです。単行本ではこのほかに『灰色の教室』、『処刑の部屋』など短編5つが収録されています。

女とは肉体の歓び以外のものではない。友とは取引の相手でしかない……退屈で窮屈な既成の価値や倫理にのびやかに反逆し、若き戦後世代の肉体と性を真正面から描いた「太陽の季節」

新・堕落論―我欲と天罰

新・堕落論―我欲と天罰_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4106104261

東日本大震災の後、震災や原発に対して大きな不安が日本中に広がりました。そんな時に石原氏の「震災は天罰だ。」、という発言が物議を醸しメディアでは大きく報じられました。センセーショナルな言葉だけを取り上げて報道されることが多いですが、石原氏の真意とはどんなものだったのでしょうか。原発について、自国防衛について、核の保有について、これから日本を背負う若者について、消費税について…。この作品では、平和な暮らしに慣れすぎてしまった日本人に警鐘を鳴らすような石原氏の主張がはっきりと書かれています。

列島を揺るがせた未曾有の震災と、終わりの見えない原発事故への不安。今、この国が立ち直れるか否かは、国民一人ひとりが、人間としてまっとうな物の考え方を取り戻せるかどうかにかかっている。アメリカに追従し、あてがい扶持の平和に甘えつづけた戦後六十五年余、今こそ「平和の毒」と「仮想と虚妄」から脱する時である―深い人間洞察を湛えた痛烈なる「遺書」。

弟_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4877287361

昭和を代表する人気スターであった、弟の石原裕次郎についてのすべてが書かれています。実の兄だからこそ知ること、わかること。湘南で過ごした幼少期の思い出から、映画スターとしてトップの座に君臨するまで。そして過酷な闘病生活も赤裸々に語られています。家族しか知りえない家の中での細かなエピソードなど裕次郎ファンにとってはとても興味深い内容となっています。昭和の大スターらしい豪快なエピソードも満載なのでファンならずとも楽しめる内容になっています。

小樽、湘南の少年時代。海との結合。父の死と経済的逼迫。放蕩の季節を経て、一躍映画界のスターへ。そして栄光と比例するように襲いかかる病魔との闘いの日々。たった一人の弟の光と影に秘められた知られざる生涯。

完全な遊戯

完全な遊戯_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101119112

精神疾患を患い精神病院から逃げ出してきた女性を複数の青年が監禁、輪姦し、殺害してしまうというストーリーです。1958年に単行本が出版されますが、あまりに残酷な内容で大きな批判を呼びました。反面、三島由紀夫などは文学的に評価するコメントも残しているようです。かなりショッキングな内容で、石原慎太郎の文学的スタンスが垣間見える問題作と言えるでしょう。

賭場の若い女の豪胆な賭け方に魅せられた男が語る「乾いた花」。鱶の化身のような女と少年の交流を幻想的に描いた「鱶女」など。

最後に

東京都知事時代や政治家としても過激な発言で注目をされることが多い石原慎太郎ですが、著作についても過激な内容や文章が多く話題になることが多々ありました。そしてその発言への注目度はなかなか衰えません。作家として政治家としてこれからも石原慎太郎の動向に注目が集まりそうです。

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