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佐野洋子のオススメ作品を紹介!【絵本作家として有名】

多くの人々に「生」にまつわる感動を与えた女性作家佐野洋子。佐野洋子とは?代表的な作品は?今回は、彼女について、オススメ著作を4冊、ご紹介します。

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佐野洋子とは?

佐野洋子(1938年6月28日-2010年11月5日)は、日本の作家、エッセイスト、絵本作家。国内の美術大学、ベルリン造形大学を卒業した彼女は、1976年『やぎさんのひっこし』で絵本作家としてデビューしました。このとき、彼女は38歳。遅咲きの作家でした。その後、共著を含めて173の書籍を書き上げ、72歳の時、乳がんで死去しました。

そんな彼女が残したおすすめ書籍をご紹介します。

佐野洋子のおすすめ作品4選

1.100万回生きたねこ

100万回生きたねこ_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4061272748

佐野洋子の代表作といえば、『100万回生きたねこ』でしょう。この書の帯によれば、2013年9月時点の発行部数は200万部以上。主人公の猫は、輪廻転生を繰り返します。一国の王の飼い猫、船乗りの飼い猫、サーカスの手品つかいの飼い猫、どろぼうの飼い猫、ひとりぼっちのお婆さんの飼い猫、小さな女の子の飼い猫――。飼い主のことが大嫌いだった猫は、100万回のうち一度も悲しんだことがありません。でも、野良猫に生まれ変わったとき、彼のすべてを変える出会いがあります。人生や愛について読者に深い感動を与える作品として「絵本の名作」ともいわれています。

このとらねこ一代記が、何を風刺しているかなどと考えなくても、すごいバイタリティーをもって生き、かつ死んだ話をおもしろいと思ってみればよいと思う。上級から大人まで開いてみて、それぞれに受けとめられるふしぎなストーリーでもある。飼い主へのつながりが無視され、前半と後半が途切れているようで、みていくとつながってくるふしぎな構成である。


2.死ぬ気まんまん

死ぬ気まんまん_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4334766463

佐野洋子の遺作であり、「小説宝石」(2008〜09年)に連載されたエッセイをまとめた一冊。幼い頃の想い出や一風変わった友人たちとの想い出などが描かれており、『100万回生きたねこ』についても、とあるエピソードを明かしています。この書のタイトルは、息子からかけられた「かあさん、なんだか死ぬ気まんまんだね」という言葉からつけられたそう。どんなときでも明るく自分らしさを貫いた彼女の心情がとてもよくわかりますね。

ガンが転移し余命2年を宣告されながらも、煙草を吸い、ジャガーを購入し、ジュリーにときめく。そんな日常生活や、一風変わった友人たち、幼い頃の思い出などが、著者ならではの視点で語られる。


3.私の息子はサルだった

私の息子はサルだった_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4103068426

そんな息子に対する「愛」を描いたものに、子育てエッセイ集である『私の息子はサルだった』というものがあります。こちらに書かれているのは、刺激的なタイトルに比して、多くの母親が体験するであろう「ふつう」の出来事です。それでもくどくどしない、あっさりとした表現で書かれているので、読み終えた後、じんわりと胸にこみ上げてくるものがあります。

私は疑いもなく子供を愛しているが、その愛が充分で、適切であるかどうか、うろたえる。誰が見てもいい子ではない。学校で一日五回も立たされる。ただ、大人になった時、愛する者を見守り、心に寄りそってやって欲しいと思う―。『シズコさん』で母を描いた著者は、子供のことも描いていた。感涙必至の物語エッセイ。


4.北京のこども

北京のこども_書影
北京で生まれた彼女が、北京を離れるまでの7年間の子ども時代を描いた珠玉のエッセイです。母親のお乳をいつまでも飲み続ける彼女に困った父親が、母親のお乳にからしをぬったエピソードなどが面白おかしく描かれています。まるで本当に子どものときに書かれたかのような文体なので、無邪気な様子がとても伝わってきます。

早くして亡くなった大好きなお兄さんとの二人きりの日常生活、お父さんのこと、お母さんのこと、やがて表に出て戦前の北京の町に触れ、お友達ができていく、そして北京を去る日がやってくる。それぞれがさりげなく描かれている日常の鮮やかさ、儚さが印象的。子ども目線での瑞々しい感性が読む者の心に染みてくる。

終わりに

佐野洋子のオススメ作品、如何でしたか?
『100万回生きたねこ』については何度か舞台化されており、ドキュメンタリー映画にも、ご本人が出演されています。“名前だけ聞いたことがある”という方も、是非絵本を手にとって、その他の佐野洋子作品も読んでみてはいかがでしょうか?

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