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【コメンテーターとしても活躍】立松和平のオススメ作品をご紹介!

小説、紀行文、絵本、戯曲など幅広いジャンルで活躍した作家、立松和平。ニュースのコメンテーターとしてテレビ出演した経緯もあり、その朴訥とした語り口で知られています。盗作事件で騒がれたものの、彼が連発する作品の数々はその全てが読者を魅了しています。今回はそんな立松和平の、読んでおきたい5作品を紹介します。

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遠雷

遠雷_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4309400515

1980年に第2回野間文芸新人賞を受賞した作品です。翌年には映画化もされ、注目を浴びました。立松和平の描く自然現象の描写には定評があり、この作品でもその描写が鮮明に描かれています。それだけでなく、読者をひきつける人間模様もまた巧妙に描写されていて、受賞作品として納得のできる一作といえるでしょう。

都市化の波に抗して生きる青年の土着の闇と現代の空洞に突き立てる生命のほとばしり――重厚な描写の中に時代の状況を搦めとり、新しい若者像を描ききる話題作。野間文芸新人賞受賞。

山のいのち

山のいのち_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4309400515

こちらは小学生以上対象の絵本です。学校を休んでいた主人公が、自然に触れることで生き生きとしていくさまを描いています。青少年読書感想文全国コンクールの課題図書になったり、全国学校図書館協議会が選定している「よい絵本」に選ばれたりと、自然と生命がテーマの子供から大人まで楽しめる絵本です。

自閉症の少年静一は、山奥の父の故郷で祖父と二人で暮らすことになった。山で暮らすうち、少年の心には再び命の輝きがよみがえる。

光の雨

光の雨_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4309400515

死刑制度が廃止された未来の日本を舞台に描かれる物語です。この作品には実在のモデルがいて、語りを中心に展開されるのがほかの作品と一線を画しています。回想という設定で物語が展開されていくため、日記を見ているような感覚になります。連合赤軍事件を取り巻くエピソードが盛り込まれているので、興味がある人は最後まで読む手を止めることができない一作でもあるでしょう。

銃を強奪し、山に篭もった若者たち。厳冬下の極限の生活と訓練。逃亡と粛清。そして、総括という名の、死につづく死。彼らの「罪」とは、彼らに「救い」はあるのか? 鎮魂の思いを込めて「連合赤軍事件」を描く。

道元禅師

道元禅師_書影
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4309400515

仏教の革命者とも呼ばれる道元の生涯を描いた、立松和平初の大河小説です。9年以上の歳月をかけて書いたと言われるこの作品は、上下巻と相当のボリュームです。内容がほかの作品に比べて難解な分、この2冊から学べることは多いでしょう。第35回泉鏡花文学賞も受賞しており、仏教や道元に興味がある人にはおすすめの一作です。

源平戦乱の余燼さめやらぬ鎌倉初期、京都の摂関家・藤原基房の娘伊子を母に、村上源氏の流れを汲む名門家の歌人・久我通具を父に生まれた道元は、瞳が二重の「重瞳の子」のため天下人か大聖人になるとの予言を受ける。幼少のうちに母を失い世の無常を身に染みて感じた道元は、真実の道を求めて出家。建仁寺で栄西の弟子・明全に師事したが、正法を求める思い止み難く宋へと向かった。

今も時だ/ブリキの北回帰線

今も時だ/ブリキの北回帰線_書影

こちらは表題作と「部屋の中の部屋」の3作が収録されています。「今も時だ」は全共闘運動の記念碑的作品とも言われています。山下洋輔が早稲田大学構内のバリケードの中でピアノを弾いたイベントをもとに小説化したもので、ファンの中でも評価の高い作品です。当時の新潮新人賞候補になり、この作品で商業誌デビューを飾りました。また、インド旅行の経験をもとに書いた「ブリキの北回帰線」は立松文学の原点が示されており、立松和平を語る上では欠かせない一冊です。

肺病を病んでいるピアノ弾きが、献身的な恋人や死んだ両親を思い起こしつつ、騒動に巻き込まれていく。地下室での演奏。電気は消え、反対セクトとの乱闘の中、楽器同士が火花を散らし競演し、脳中にイメージが錯綜していく……。仲間たちと脱出したピアノ弾きは、最後は穏やかな気持ちで自分の吐いた血を見つめる……。

最後に

立松和平の作品は如何でしたか?
立松和平の作品はP+D BOOKSで紙と電子の書籍で発売中です!今回紹介した「今も時だ/ブリキの北回帰線」についてはためし読みも公開していますので、この機会に是非立松和平のお気に入りの一冊を見つけてみてください。

「今も時だ/ブリキの北回帰線」のためし読みはこちらから

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