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【著者インタビュー】『テルマエ・ロマエ』の著者が綴るエッセイ(+漫画)集!/ヤマザキマリ『ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ』

『テルマエ・ロマエ』で知られる人気漫画家・ヤマザキマリさんにインタビュー! 著者自身も、14才でひとりヨーロッパへ旅行し、さらに17才からイタリアで暮らすという並外れた行動力の持ち主ですが、その母・リョウコさんの人生もまた、破天荒で規格外でした。

【大切な本に出会う場所 SEVEN’S LIBRARY 話題の著者にインタビュー】

悩み多き母親たちへ― 『テルマエ・ロマエ』の 著者が破天荒な母の生き方を通して人生の大変さとそれを上回る面白さを綴るエッセイ(+漫画)集!

『ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ』
ヴィオラ母さん 書影
文藝春秋 1404円

「はじめに」にこうある。〈鼻息荒く駆け抜ける野生の馬のように自分の選んだ仕事をし、子供を育ててきた一人の凄まじき女の姿を思い浮かべてもらうことで、自分や子供の未来に対してどこまでも開かれた、風通しの良い気持ちになってくれたら筆者も嬉しく思う〉。他人の目を気にせず、まっすぐに子供と向き合う姿に、勇気を与えられること請け合い!

ヤマザキマリ
ヤマザキマリ
●YAMAZAKI MARI 1967年東京都生まれ、北海道育ち。’84年に17才でイタリアに渡り、フィレンツェの美術学校で油絵と美術史を学ぶ。’97年漫画家デビュー。2010年に『テルマエ・ロマエ』でマンガ大賞、手塚治虫文化賞短編賞を、’15年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。’17年にイタリア共和国星勲章コメンダトーレ綬章。著書に『スティーブ・ジョブズ』、『プリニウス』(とり・みきと共作)、『国境のない生き方』『仕事にしばられない生き方』など多数。イタリア人との結婚を機に、現在は日本と北イタリアで暮らす。

子供にとっていちばん必要なのは、生まれてきたことを喜ばれることだと思う

 大ベストセラー漫画『テルマエ・ロマエ』で知られるヤマザキマリさん。14才でひとり、ヨーロッパに旅行し、17才からはイタリアで暮らすなど、国境を軽々と超えて活動するヤマザキさんが、破天荒で規格外な母リョウコさんの人生をエッセイと漫画に描いた。
「インタビューされると、『なんで、14才でイタリアに行ったんですか』って聞かれるんですよね。それはやっぱり私の意図というより母の考えなんですよ。あれこれ記憶をたぐり寄せてみると、うちの母ってかなり変。私が生まれる前の話を聞いても、同世代の日本女性とはかなり違う、面白い人だなと改めて思って」
 リョウコさんはヴィオラ奏者。札幌交響楽団発足のときに入団、女性楽団員第一号となった。実家からは勘当状態になり、指揮者と結婚しヤマザキさんを産むが、夫はすぐ亡くなる。ヤマザキさんと、別の男性との間に生まれた妹の2人をシングルマザーとして育てた。
 漫画のリョウコさんは『ガラスの仮面』の月影先生をワイルドにしたような風貌で、時折、目が「カッ」と光ったりするが、本に載っている写真のリョウコさんは、上品で良家の奥様ふうである。
「私のフィルターを通して表現すると、ああなります(笑い)。確かに見た目も全然違うし、話し方だってもっと普通ですけど、彼女を知っている人に言わせると、『わかる!』って。あの人の本質は、漫画に描いた通りなんです。私が子供を抱えてイタリアから帰ってきたときも、『しょうがない、孫の代までは私の責任だ』という意味のことを言い切って。ふだんほったらかしでも、何かあったら絶対、味方についてくれる。だからこそ、私も自由奔放にいろんなことができたんだと思います」
「なんとかなるわよ」「すばらしいじゃない」がリョウコさんの二大口癖だそう。数年前、ヤマザキさんは母の育児日記を見つけた。
「怒涛の人生を生きた女の人が一人で生きて子供を育てる決意をしているんですが、もう手放しで、生まれてきてくれてありがとう、うれしい、と書いてあったんです。生まれてきたことを喜ばれるって、子供にとっていちばん必要なんだなと思いました」

素顔を知りたくて SEVEN’S Question-2

Q1 最近読んで面白かった本は?
対談をするので川上弘美さんの『蛇を踏む』などを再読して面白かったですね。

Q2 好きなテレビ・ラジオ番組は?
ドキュメンタリー番組が大好きです。NHKの『ドキュメント72時間』とか。国分拓さんの『アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり』はすごく面白くて触発されました。

Q3 年末年始はどう過ごしましたか?
夫と子供(24才)が日本に来てたので、しっちゃかめっちゃか、まったく心くつろぐことなく過ごしました。札幌の母のところまで行き、温泉に行きました。温泉宿の企画する、もちつき大会だの鏡割りだのの行事に、うちのダンナが全部参加していました(笑い)。

Q4 趣味は何ですか?
温泉に行くこと。それと、甘いものが大好きなので各地の銘菓を取り寄せています。最近のおすすめは、伊豆の金目鯛せんべい。切れないよう、6箱ぐらい取り寄せました。

Q5 何か運動はしていますか?
してません。今の家に引っ越して、近くの渓谷をよく歩くようになりました。運動のための運動って興味が持てない。歩くし、掃除とかですごく体を動かしますし、取材で山に登った時も、「何か運動してらっしゃるんですか?」と聞かれるぐらい平気で登れたので、むちゃくちゃ基礎体力があるみたいです。

●取材・構成/佐久間文子
●撮影/藤岡雅樹

(女性セブン 2019年2.14号より)

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