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【茨城県民マンガ】だっぺ帝国の逆襲 〈第6回〉「のせる」門には福来たる 漫画/佐藤ダイン 監修/青木智也

「納豆ご飯生涯無料!」で話題となった「令和納豆」。駅そばや牛丼感覚で食べられる納豆ご飯専門店だ。全国各地から取り寄せた珠玉の納豆に、令和納豆オリジナルのトッピングを合わせて楽しむ――。けっして高級食材ではないけれど、無限の可能性を秘めた“日本のファストフード”だ。若き社長は、さらに大それた構想を大まじめに実現しようとしている。その野望とは!?

 

グヅグヅ煮立ったお湯につけても、
マイナス100度で凍らしても、
放射線を浴ぴても、真空状態にしても、
宇宙空間にかっぽっても殺すことができず、
しかも100万年生きるすんげえヤヅ――。
それが納豆菌だ。

観光が盛んじゃなくても
有名な温泉がなくても、名物が地味でも
接客態度が悪くても……いや、茨城弁なだけなんだけども
まあとにかく他県からどう思われたって
納豆菌みてえにサバイブしてやっかんな~。

え!? だからダメなんだって?
素直に反省しろって?
そうやって東京の言うこと聞いてどんだけ失敗したと思ってんだよ。
もうだまされねえ。茨城には茨城の道があっから!

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マンガ中の記号(※1)などは、マンガのあとに出てくる“県民も知らない茨城の秘密”「だっペディア」の番号と対応しています。

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だっペディア 第6回

マンガに登場するローカルな用語などを、徹底解説!
これであなたもイバラキアン(茨城人)の仲間入りだ!

 

(※1)水戸城

1 江戸時代には御三家のひとつ、水戸徳川家の居城だった水戸城。城跡には県庁三の丸庁舎や県立図書館などのほか、水戸一高、水戸三高、水戸二中、三の丸小、茨大附属小…と学校施設が多く建つ。また、学校といえば、徳川斉昭が城内に創設した国内最大規模の藩校「弘道館」が現存している。
 ちなみに「天守」は戦争などで焼失してしまったわけではなく、元々ない! 石垣も元々ない! 幕府への忖度、大人の事情ってやつだっぺな(苦笑)。その代わり、大規模な空堀とか土塁とか、「土」がすんごいがんばってんだわ。水戸城は知る人ぞ知る、日本最大級の土造りの城なんだかんね!
 今年の1月末には正門にあたる「大手門」が復元されたばかり。二の丸角櫓・土塀水戸城も現在復元が進められており、9月に完成の予定。水戸城は、現在水戸で最も注目を浴びている場所のひとつなのだ。

 
 

(※2)納豆男子

2 2014年、東京でサラリーマンをしていた宮下裕任さん(1984年、茨城県水戸市出身)が、何か刺激的なことがしたいと友人に呼びかけ、新宿の珈琲西武で結成。「納豆の魅力を発信する男たち」という意味で納豆男子と名付けた。「納豆の上に何をのせるか」というバカなテーマに無限の魅力を感じ、WEBサイトやFacebookのページを開設。2015年1月1日から、1~2日に1メニューを公開していったところアクセスが殺到。ほどなく、仕事ができないほど取材依頼が舞い込んだ。半年ほどで、Facebookの「いいね」の伸び率が全国4位を記録した。
 また、同年のクリスマス前には「納豆1年分(365パック)」をプレゼントする企画を実施。商品は12月25日に一気に届くという、まるで拷問のような内容だったが、話題性は十分で個人のリツイート数が全国でも上位となり、「納豆男子」の地歩が固まった。
 宮下さんの「株式会社納豆」が世界的企業になれば、新宿の珈琲西武は“聖地”と呼ばれることになるだろう

 
 

(※3)令和納豆

3 駅そばのような気軽さで食べられる「納豆ご飯専門店」というアイデアが、2018年に水戸で開かれたビジネスコンテストで優勝。クラウドファンディングで1246万8210円を集めて、2019年7月10日の「納豆の日」にオープンにこぎ着けた。クラウドファンディングの目標金額は300万円だったから、達成率はなんと400%超え。宮下さんのプレゼン力の賜だろう。
 宮下さんは、どうやらいろいろなことをバズらせるのがうまいらしい。つーわげで「だっぺ帝国の逆襲」もよろしく頼むかんね~!

 

(※4)トッピング

4 納豆男子のFacebook(フォロワー数1万4000超)上では、最終的に122種類のトッピングを紹介。店ではそのうち人気上位のものが提供されている。定期的にメニューが変わる予定なので、訪れるたびに新しい味を楽しませてくれそうだ。
 ちなみにFacebook上で発表されているトッピング大賞(「いいね」の数やコメント数などで数値化)のベスト10は……

第10位 絶妙な味わい!「ウスターソース
 →イバラキング:ちくだっぺ?(ウソだろ!) と思うけど1回やってみっか。

第9位 コリコリ感でご飯がすすむ!「たくあん
第8位 シャキシャキの歯ごたえ!「玉ねぎ
 →イバラキング:まあ、合うんだっぺな、と思う。

第7位 日本と韓国の異文化交流!「韓国海苔
第6位 ほど良い刺激!「しょうが
第5位 箸が止まらない!「キムチ
 →イバラキング:これは絶対合うべ! すぐ試す!

第4位 コクのある納豆を!「バター
第3位 絶妙なバランス感!「長ネギ
第2位 食欲をそそる絶妙な香り!「焼肉のたれ
 →イバラキング:バターと長ネギはいいとして、焼き肉のたれだって!? 意外すぎる組み合わせだどな!

第1位 究極の組み合わせ!「卵かけご飯×めんつゆ
 →イバラキング:醤油じゃなくてめんつゆで卵かけ納豆ご飯にするのか……。これは、んまぐねーわげあんめよっ!

 このランキングには入っていないが、意外に合うのはニョクマムだとか。納豆もニョクマムも発酵食品だから、相性がいいのかも。試しに、かき混ぜた納豆に生卵の黄身とニョクマムを合わせたら、衝撃的なうまさになった。こりゃクセになりそう。
 蛇足だが、納豆がおいしくなるのは「賞味期限切れ2日後くらいの、発酵が進みきった段階」というのがツウの統一見解らしい。製造直後よりもアミノ酸が増し、うまみが倍増するのだそうだ。ただし、試すのは自己責任で夜露死苦!

 

(※5)青森納豆

5 数年前にTBS「マツコの知らない世界」でも紹介されたかくた武田の「青森納豆」。ツウのあいだではそれ以前から「おいしい」と評判だったそうだが、普段食べてる納豆と何が違うというのか、実際に食ってみっぺ!
 まずは「つぶ」から。箸でかき混ぜると、スパイダーマンも裸足で逃げだすくらい、強烈な糸を引く。たれや辛子は付いていないので、塩を少々入れて味見。なるほど、青森県産大豆の味がものすごく濃厚で、うまみもスゴイ。生豆を砕いて納豆にした「ひきわり」のほうは、豆の味がより繊細に感じられる――。
 納豆は、地元で買うもんだと思ってたから、ほかの地方のものなんて食べたことなかったけど、宮下さんの言うとおり、まだまだうまい納豆がいっぱいあんだっぺなぁ。外の味を知ることで、逆に茨城の納豆の良さも見えるような気がしてきたな。
 んじゃ、さっそぐお取り寄せでもしてみっか!

 

(※6)水戸っぽ

6 水戸の出身者という意味で、「怒りっぽい」「理屈っぽい」「飽きっぽい」(または「骨っぽい」)のが特徴とされている。
「~っぽ」は「水戸っぽ」や「土佐っぽ」のように、その土地出身の人という意味で使われるが、もともとは「~坊」がなまったものだと思われ、茨城弁でも多用される。
【使用例】
おごりっぽ→怒りん坊
やしっぽ→卑しい人、食いしん坊
さやっぽ→でしゃばり、軽率、落ち着きのない人

 

(※7)オリジナリティ

7 オリジナリティといえば、納豆男子は納豆トーストのオリジナルトッピングもFacebook上で紹介している。グリーンピース、パイナップル、メイプルシロップなどなど挑戦的なトッピングが並んでいるが、人気なのはとろけるチーズ、目玉焼き、オリーブオイルなど。
 納豆ごはんのつぎは、納豆トーストの時代が来っかしんねどな!?

 
 
 
 
 

(※8)納豆で世界を救う

8 納豆で世界を救うといっても、令和納豆の売上金でアフリカに学校をつくるとかいう類いの話ではない。納豆が直接地球を救う可能性があるのだ。
 納豆の糸はポリグルタミン酸からできているが、これを少し加工すると白い粉末――「納豆樹脂」になる。納豆樹脂は吸水性に優れていて、汚水の浄化ができるほか紙オムツなどに使えるし、それを砂漠に持っていけば、効率的に緑化できるかもしれない。もともと納豆なので、やがて自然に戻るところも魅力だ。
 というわけで、納豆は世界を救う強力なツールになる可能性があり、宮下さんたちは着々と布石を打っている。
 宮下さん、「だっぺ帝国の逆襲」のハチのように無料パスをくれなんて言わないから、どうか株券を分げておぐんなさいませ~!

 

だっぺ帝国の逆襲は隔週掲載です。
次回は3月2日(月)に公開予定です。

 

作者よりひとこと+プロフィール

今回のお題:「偕楽園」

sato
■漫画:佐藤ダイン(サトウ/ダイン)
茨城の観光地といえば最初に思い浮かぶのが偕楽園!…なのですが、恥ずかしながら行ったことがないのです。大阪人が通天閣に行かない的な…? 高校時代はすぐ近く(千波湖あたり)を通学してたんですがね。今年こそは「水戸の梅まつり」に参戦したいと思います!

1984年、茨城県大子町出身。芸術系の大学在学中から漫画誌に投稿を続ける。サラリーマン生活、漫画家のアシスタントを経て、『桃色な片想い』(『月刊!スピリッツ』)でデビュー。

 

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■監修:青木智也(アオキ/トモヤ)
偕楽園のイメージは「大人の公園」ですね。小学校の遠足で初めて行くまではテレビで観た「後楽園ゆうえんち」のイメージで考えていて、がっかりした思い出がありますが(苦笑)、大人になって良さがわかりました。桜じゃなくて梅っつーのもむしろ渋カッコよくていがっぺよ~

1973年、茨城生まれ。WEBサイト「茨城王(イバラキング)」を立ち上げるかたわら、常総ふるさと大使、いばらき統計サポーター、茨城県まちづくりアドバイザーなどとしても活動。

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