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【茨城県民マンガ】だっぺ帝国の逆襲 〈第7回〉 茨城産ビールでしみじみやっぺ! 漫画/佐藤ダイン 監修/青木智也

地元に密着した造り酒屋から出発して、クラフトビールでは日本一と言われるまでに成長した「常陸野ネストビール」。躍進の秘密は、ドイツにも負けない本格的ビールをつくったこと――ではなく、茨城の食材を大胆に採り入れて、ビールの常識を覆したことにあった。いわば“茨城のDNAで醸造”したのだ! いや~、「しみじみ」やってるねぇ。

 

みんな、お酒飲んでっけ? ビール、あおってっけ?
茨城は関東一の酒どころにしてビールの生産量日本一!
えっ、知んながった?
そんなイメージはねえってが!?
チッチッチ、みんなものを知らねんだなぁ。
一方で、茨城県人の酒類消費数量はベスト10にも入ってねーんだと(国税庁調べ)。
つまり、せっせとつくって、他の県民に飲んでもらうっつー
頭のいい作戦を遂行してんだかんね。
ところがだ、消費数量の伸び率を見ると、茨城県が第5位に。
ムム、これはストレスがたまってきているっつーことだっぺが……。
でも群馬が1位、栃木が3位に入ってっから、まあよしとすっか。

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マンガ中の記号(※1)などは、マンガのあとに出てくる“県民も知らない茨城の秘密”「だっペディア」の番号と対応しています。

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だっペディア 第7回

マンガに登場するローカルな用語などを、徹底解説!
これであなたもイバラキアン(茨城人)の仲間入りだ!

 

(※1)お酒も結構造ってる

1 米どころでもある茨城には、江戸時代以前から続く酒蔵を含め、40を超える酒造メーカーがある。もちちろん関東一だ。ちなみに茨城では、よく“北関東一”という言葉を使う。これは茨城、群馬、栃木という三県のなかではNo.1であるという、どことなく自虐の香りがする言葉なのだが、お酒に関しては“北”がつかない、正真正銘の関東一。いやぁ、気持ぢいいどなぁ~。
 日本酒だけではない! 日本初の本ワイン醸造場だった「牛久シャトー」があり、梅どころでもあるため梅酒も有名、ビールの生産量も日本一だし、世界的に名の通ったクラフトビール・メーカーがある……などなど、知れば知るほどお酒と深いかかわりがある県なのだ。
 それではみなさんご一緒に……茨城県にカンパーイ!

 
 

(※2)しみじみ

2 茨城では、部活の顧問や会社の上司から「おめー、もっとしみじみやれ!」といわれることがけっこうある。それに対して「しんみり」とした態度をとっていたら、もっとどやされるだろう。標準語の「しみじみ」が「心に深く染み入るさま」であるのに対し、茨城弁の「しみじみ」は「みっちり」「しっかり」という意味なのである。これを理解していないと、会話がまったくかみ合わなくなるので注意しよう。
 ちなみに、「みしみし」や「みぢみぢ」という言い方も存在するが、これは元となった言葉「みっちり」から「みっちりみっちり」→「みちみち」→「みしみし(みぢみぢ)」→「しみじみ」と変化したためだと思われる。茨城弁っちゃ、奥がふけーなやぁ~。

 
 

(※3)オスペンギン

3 千葉県銚子市のすぐ隣に位置する茨城県神栖(かみす)市出身の山中崇敬(ボケ担当)と、愛知県名古屋市出身のでれすけ(ツッコミ担当)からなるお笑いコンビ。吉本興業の「茨城県住みます芸人」として2011年5月から茨城県で活動をしており、県内のテレビやラジオ、各種イベントへの出演のほか、自身のYouTubeチャンネル「あぜ道ちゃんねる」の配信など、茨城在住のお笑い芸人として息の長い活動を続けている。
 ちなみに、「でれすけ」という名前は茨城弁で「だらしないやつ」「ダメなやつ」という意味になり、でれすけが茨城に住み始めたころによく言われた言葉であったことから命名された。どんだけダメ人間だったんだ?(汗)

 

(※4)茨城ピース

4 前述のオスペンギンが「右手がイバラキ」という名前で広めた手のサイン。人差し指、中指、親指の3本を大きく開くのが特徴で、人差し指=北茨城、中指=大子、親指=神栖の位置に該当する。が、親指が上に上がって人差し指に近づいてしまうと神栖の位置がおかしくなるので、神栖市民のためにも親指の位置はしっかり意識すること!
「やっぺポーズ」は、しゃがみ込んだ姿勢から、「しみじみ やっぺ!」のかけ声とともに、やおら「茨城ピース」をすることで完成する。
 みんな、「さいたまポーズ」に負けないよう、全国を席巻しよう!
 
 
 
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(※5)茨城県民手帳

5 茨城が全国に誇る「隠れたベストセラー」として、4万部発行されているビジネス手帳。拙著『いばらぎじゃなくていばらき』とほぼ同じ発行部数だが、こちらは毎年発行されているわけだから、トータルの発行部数はすごいことになっているはず。
 予定表や住所録のみならず、茨城の統計データや役所の連絡先、県内の公立病院、さらには「茨城県民の歌」まで掲載されていて、自治体職員を中心に根強い人気を誇っている。標準判が500円、デスク判が1000円とお手頃価格なのも人気の理由だろう。
 ちなみに、「県民手帳」でありながら、巻末には東京の路線図が掲載されている。えっ、茨城のはないの?……東京ほど複雑じゃないし、車社会だし、「まあいいか」という気持ちもわからないでもないが(笑)。
 県民手帳は全国41県で発行されており、2020年度の発行部数をみると茨城は全国3位である。ちなみに、1位は長野県の6万5000部、2位は群馬県の4万1000部。群馬にたった1000部差で負けているのがなんだかとても悔しい(苦笑)。
 2020年版の帯には、県内で活躍するフリーアナウンサーの木村さおりが推薦文を寄せており、前年は青木智也(私、イバラキング)、さらにその前年にはオスペンギンが担当していた。3名とも統計情報を活用した茨城のPRに協力する「いばらき統計サポーター」を務めている。

 

(※6)常陸野ネストビール

6「土産物にありがちな地ビールではなく、クラフトマンシップに裏付けられた「世界に通用するビールを」という思いで醸造している茨城が誇るクラフトビール
 茨城では那珂市の「常陸野ネストビール」のほかに、「やみぞ森林のビール」(大子町)、「しもつまビール」(下妻市)、「鹿嶋パラダイスビール」(鹿嶋市)、「BASSRISE」(かすみがうら市)、「さかい河岸ブルワリー」(境町)、「結城麦酒」(結城市)などのクラフトビールが味を競っている。
(※1)でビールの生産量日本一と書いたが、それはほぼアサヒビール(守谷)やキリンビール(取手市)のおかげ。ということは、茨城がなくなったら、大手メーカーのビールや特徴あるクラフトビールの供給に支障をきたすかもしれないということだな。
 県外者よ、ビールを安心して飲みたいのなら、茨城県人と仲よくしておいたほうがいいと思うぞ。

 

(※7)福来みかん

7「みかん栽培の北限」ともいわれている筑波山で穫れる直径3センチほどの小ぶりなみかん。とても香りがよいことから、これを乾燥させた皮「陳皮」がスパイスや七味唐辛子の原料として使われてきた。
 奈良時代(8世紀)に成立した『常陸国風土記』にも記述があるなど、古くから筑波山周辺に自生していたが、われわれが普段口にしている「温州みかん」とは種類が違う。熟しきっていない青いみかんやバナナを好んで食べる、酸っぱいもの好きの私としては、むしろこちらの味のほうが好みである。
 すっかぐって、こでらんめ~(酸っぱくてたまんねえ)!
 近年はこの地元の特産を活かそうとする取り組みが目立つようになり、福来みかんを使ったジャムやスイーツ、ラーメンなどが作られている

 
 

だっぺ帝国の逆襲は隔週掲載です。
次回は3月16日(月)に公開予定です。

 

作者よりひとこと+プロフィール

今回のお題:「茨城のお酒」

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■漫画:佐藤ダイン(サトウ/ダイン)
お酒ですか! 僕はカクテルとサワー中心のOL的な嗜好なので……。ということで父に聞いてみたところ「このあたり(大子町)じゃ『家久長 霊水八溝』だっぺよ!」とのことです。

1984年、茨城県大子町出身。芸術系の大学在学中から漫画誌に投稿を続ける。サラリーマン生活、漫画家のアシスタントを経て、『桃色な片想い』(『月刊!スピリッツ』)でデビュー。

 

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■監修:青木智也(アオキ/トモヤ)
茨城のお酒というと、地元(常総市)の「一人娘」や「紬美人」、お隣つくばの「霧筑波」などを真っ先に思い浮かべますね。あと、好きなビールといえば、お洒落な居酒屋やバーに置いてある「ハートランドビール」。あれは全部茨城産なんだかんね。それがちょっとした自慢だどな。

1973年、茨城生まれ。WEBサイト「茨城王(イバラキング)」を立ち上げるかたわら、常総ふるさと大使、いばらき統計サポーター、茨城県まちづくりアドバイザーなどとしても活動。

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