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【茨城県民マンガ】だっぺ帝国の逆襲〈第11回〉 茨城、群馬、栃木――北関東サバイバルレースに勝ち残れ! 漫画/佐藤ダイン 監修/青木智也

みんなが「ごじゃっぺかるた」で盛り上がっているとき、不審な動きを見せた者がいた。明るいキャラで愛され者の助五郎、そしてオタク知識では右に出る者がいないハチだ。じつは、このふたりには、「茨城再生プロジェクト」の存続を危うくしかねない、ある秘密があった……。その衝撃の内容とは!?

 

世界遺産・日光東照宮を抱え、
那須サファリパークや日光江戸村、
東武ワールドスクウェアなどの観光スポットを持つ栃木
やはり世界遺産の富岡製糸場に尾瀬、
草津や伊香保などの温泉、
群馬サファリパークなどの観光資源を持つ群馬――。
茨城を含めた北関東3県が魅力度ではビリ争いをしているとはいえ、
“海なし2県”の底力は侮れねえどな。
しかも茨城には、世界遺産登録を目指し、敗れた悲しい記憶が――。
いや、世界遺産はすでに巻き返しを目指してるし
知られてねえだけで茨城にはまだまだ魅力的なスポットはあっかんね
群馬に栃木、首を洗って待ってろな!

マンガ中の記号(※1)などは、マンガのあとに出てくる“県民も知らない茨城の秘密”「だっペディア」の番号と対応しています。








 
 

だっペディア 第11回

マンガに登場するローカルな用語などを、徹底解説!
これであなたもイバラキアン(茨城人)の仲間入りだ!

 

(※1)笠間、益子

 茨城県笠間市から栃木県益子町まで鉄道で行こうとすると、JR水戸線と真岡鉄道を乗り継いでたっぷり1時間以上かかってしまう。が、じつはどっちも八溝山地(茨城県と栃木県にまたがる)に属しており、山越えするバスなら40分くらい、マイカーなら30分程度で行ける距離なのだ。
 笠間は都心から最も近い焼き物のまちであり、益子も「益子焼」で知られている。世間じゃ「益子焼」のほうが名が通っている印象があるかもしれないが、もともと笠間で修行した人が益子で窯を築いたのがはじまり
 つーわげで、笠間焼と益子焼は兄弟みてーなもんだっぺな。関東の二大陶芸産地「かさましこ」として連携してっから、仲いーんだわ。
 おい、そこの群馬県民、ほんとはどっちが上なの? とか、いたずらに煽んるんじゃないっ!(汗)

 
 
 

(※2)桐生

 栃木との県境、いわゆる「両毛」エリアに位置する群馬南西部のまち。上毛かるたでは「桐生は日本の機どころ」と詠まれており、古くから絹織物がさかん。また、野球もさかんで、全国優勝を成し遂げた「桐生一高」をはじめ、5校が甲子園に出場している。
 そんな桐生だが、あらためて地図を見ると、自分の目を疑うはず。なんと市が真っ二つに分断されているのだ。西側は赤城山の東麓。みどり市をはさんで、西側に市役所や桐生駅がある。ちなみに両者の面積はほぼ同じだ。
 日本に「飛び地」は結構あるが、これほど大胆な飛び地も珍しい。ダイゴや五月も恐れていたが、いろんな意味で群馬の闇は深そうだ
 

 

(※3)負のデッドヒート

 マンガ本編では茨城・栃木・群馬の北関東3県がブランド総合研究所による魅力度調査の底辺を争っていると書かれているが、じつは埼玉もれっきとした40位台の常連である。まあ、埼玉もどちらかというと北寄りなので、北関東の仲間に入れてやってもいい。
 えっ、入りたくないって?! だまれ、ダサイタマっ!!(怒)
 
 
 

 

(※4)世界遺産

 栃木県には「日光の社寺」(1999年に登録)、群馬県には「富岡製糸場と絹産業遺産群」(2014年に登録)という世界遺産がある。が、不覚にも茨城県にはひとつも存在しない。いや、動きはあるのだよ。過去に弘道館や偕楽園などを「水戸藩の学問・教育遺産群」として登録を目指したものの失敗してしまったのだ。
 そこで、栃木県足利市の「足利学校」、岡山県備前市の「閑谷学校」、大分県日田市の「咸宜園」といっしょに「近世日本の教育遺産群」としての登録を目指しているところである。
 あっ、でもこれが成功したら栃木にふたつ目の世界遺産が誕生してしまうのか。ちょっと複雑……。

 

(※5)奥久慈、北茨城の温泉

 有名な温泉地がないといわれる茨城だが、温泉がないわけではなく、あくまで知られていないだけで、じつは県内に広く存在している。なかでも奥久慈温泉郷は、大子、袋田、月居からなる県内屈指の温泉郷で、とくに紅葉の季節はおすすめだ。
 いっぽう、北茨城は五浦、磯原、平潟港……などの温泉で知られる。海が近いので、群馬や栃木が泣いて悔しがる「オーシャンビュー」の露天風呂もあるぞ~。ヤッホー!
 
 

 

(※6)筑波山

「西の富士、東の筑波」といわれ、万葉集にも詠まれた名峰「筑波山」。877mという低さなのにも関わらず、日本百名山に選ばれているのは伊達じゃない。ウリはなんといっても2つの峰が並び立つ形の美しさ。さらに、周りがだだっ広い関東平野というのもポイントで、まあ茨城は高い建物もないし(笑)、かなり遠くからでもその姿を拝むことができる。その証拠に、筑波山は茨城県内の学校の校歌の歌詞に使われるスポットのナンバーワンだ。「それは当たり前だろう」と突っ込む他県人がいるだろうから付け加えておくと、千葉や栃木でも筑波山を校歌に使用しているところがあるのである!
 ただ、思い入れが強すぎるため、普段目にしている姿こそ「ザ・筑波山」だと思っている茨城県人は多い。もちろん私もそのひとりである(笑)。
 前述のとおり筑波山には2つの峰があり、場所によって峰同士の距離や高さが違って見える。つくば市の中心部(山の南側)から見ると、左が男体山、右が女体山で、女体山が高く見えるのだが(実際6m高い)、ダイゴや私イバラキングの住む常総市石下地区はやや西寄りということもあって、左の男体山のほうが少しだけ高く見えるから不思議なものだ。

 

(※7)男体山

「男体山はどこにありますか?」という問いに、「栃木」や「日光」と答えた人は(※6)を3回読んで出直してきなさい。そういう寝ぼけたことをいう人は、栃木県人だけで十分だ。とくに茨城で答えを間違えたら霞ヶ浦に沈められても文句は言えまい。
 というわけで、茨城で男体山といえば、7割以上の人が「筑波山の円すい形のほう」を思い浮かべるはずだ。だが、県内にはもうひとつ男体山がある。それが袋田の滝からほど近い「奥久慈男体山」だ。かつて修験道の修行場として使われていた山は、654mという標高のわりに登り甲斐があるとして登山者には大人気。大子町のWEBサイトに登山のモデルコースも載っている。
 ちなみに、山岳の専門サイト「ヤマケイ オンライン」で男体山を調べると、奥久慈と日光の男体山は出てくるが、筑波山は出てこない。あ~いじやける!

 
 

だっぺ帝国の逆襲は隔週掲載です。
次回は5月11日(月)に公開予定です。

 

作者よりひとこと+プロフィール

今回のお題:暇つぶし

sato
■漫画:佐藤ダイン(サトウ/ダイン)
 実家に戻ってから外に出ることもほとんど無くなり、職業柄自粛中もほとんど生活が変わっていません。なので、暇でやることが無いということはないのですが、休憩中はNetflixで映画を見たりしています。最近見て良かったのは「八日目の蝉」です。おススメ!

1984年、茨城県大子町出身。芸術系の大学在学中から漫画誌に投稿を続ける。サラリーマン生活、漫画家のアシスタントを経て、『桃色な片想い』(『月刊!スピリッツ』)でデビュー。

 

aoki
■監修:青木智也(アオキ/トモヤ)
 家族で家にいることが多くなり、コロナDVやコロナ離婚なんていう残念な現象も出てきている今日この頃。でも、こんな時にこそ、家族で笑って楽しめんのが「茨城弁ごじゃっぺかるた」だっぺよ!
 ただ、いくらステイホームつっても、たまには外に出ねえとよ……。だいじだいじ(大丈夫、大丈夫)!東京みたいにぎゅうぎゅう詰めでランニングなんて笑えねえ状況には絶対なんないって。なんつったって可住地面積全国4位、コロナ後を見据えた分散型社会をすでに実現していた茨城。根っからのソーシャルデスタンスだかんな!

1973年、茨城生まれ。WEBサイト「茨城王(イバラキング)」を立ち上げるかたわら、常総ふるさと大使、いばらき統計サポーター、茨城県まちづくりアドバイザーなどとしても活動。

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