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【茨城県民マンガ】だっぺ帝国の逆襲〈第21回〉 茨城の天下はすぐそこに!? 漫画/佐藤ダイン 監修/青木智也

ちょっとやそっとの障害があろうが、愚直なまでに京を目指した天狗党の姿は、「納豆くさい」とバカにされようが、虐げられようが、黙々と自分の仕事に邁進する茨城県民の姿とオーバーラップする。最下位からの脱出に成功したいま、いよいよ天下取りのときが来た!?

 

魅力度最下位を脱出したいま、
次なる目標はベスト10入りだ!
とはいえ、何を売り物にしたものか……。
あ、そうだ、いまコロナの影響で、
都心からプチ移住する人が増えているそうな。
移住市場に名乗りを上げようか!
三浦半島や静岡が人気らしいけど、
茨城の古民家なんてどうだっぺ?
ちょっと調べたら、500万円以下で
広大な土地がついてくる物件がわんさかある!
都心にも2時間足らずで行けちゃうんだかんね。
夏は蛍が飛び交う自然豊かな暮らしも夢じゃない!
……が、もれなくカエルの大合唱もついてくるよ(笑)

 

■登場順物紹介


水卜慶国(みと・よしくに)
茨城再生プロジェクトのリーダー。だが、頼りにならない……かも。


袋田ダイゴ
この物語の主人公。茨城の地位を押し上げるために奮闘を続ける。


平野五月
茨城愛にあふれるこの物語のヒロイン。平将門の末裔。


ハチ(湯田八郎)
茨城生まれの母と、栃木生まれの父をもつ、プロジェクトのアルバイト。

昆沙流(こん・さる)
経営コンサルタント。左遷されて水戸出張所にいるが、巻き返しを狙っている。

 

■前回までのあらすじ

茨城県を有名にするためのカギが天狗党にあると考えたダイゴ、五月、ハチの3人。筑波山から奥久慈に向かって取材を続ける途中で夜になってしまい、宿を探すことにしたのだが……。
 
 
 
 
 
 
 

マンガ中の記号(※1)などは、マンガのあとに出てくる“県民も知らない茨城の秘密”「だっペディア」の番号と対応しています。
 
 









 
 

■エピローグ
で、テストには合格したのかな?

 
 

だっペディア 第21回

マンガに登場するローカルな用語などを、徹底解説!
これであなたもイバラキアン(茨城人)の仲間入りだ!

 

(※1)東日本で一番人気のキャンプ場

 ここはキャンプの聖地、茨城が誇る一番人気のキャンプ場なのである。私も利用したが、何でも揃っていて、清潔で、とにかく快適。自分でテントを持ち込むのも良し、風呂トイレ付きのキャビンで過ごすのも良し、本編に出てきたトラベルトレーラーもかっこいい~。
 あ、ちなみに「グリーンビラ」じゃなくて「グリンヴィラ」だかんね!
 ところで「茨城ってキャンプの聖地だったっけ?」と思われた諸君。茨城には163ヵ所のキャンプ場があって、あの北海道や長野よりも多いのだよ。実は、スポーツ庁の2018年度の調査によって知られるようになったのだが、言われてみればたしかにキャンプできるところがたくさんあるなぁ……と思っていた県民も多いんじゃなかろうか。身近すぎて気づかなかったなぁ(汗)。

(※2)やみぞ森林のビール

 八溝(やみぞ)山系の豊かな湧き水から作られるクラフトビール。ドイツ人マイスターを招聘し、醸造プラントや原料もドイツから取り寄せるなど、ビールの本場ドイツにこだわっている。
 むむっ、「“八溝”ってことは、栃木産じゃねえのげ?」と言ってるのは、どこのドイツだ? 八溝山は茨城、栃木、福島の3県にまたがる山で、たしかに「八溝」の名を冠した公園や温泉などが栃木にも存在する。が、「やみぞ森林のビール」を製造している「大子ブルワリー」はギリギリ茨城県内だかんね。
 茨城は知る人ぞ知る「ビール醸造量日本一」の県だが、大手メーカーや世界的なクラフトビールのみならず、こういった地元で愛される小さなブルワリーからも目が離せないぞ。

 

(※3)武田耕雲斎、田丸稲之衛門

 武田耕雲斎は、水戸藩の要職に就き、藩主・徳川斉昭の藩政改革を支えた人物。しかし、斉昭の死後は藩政から遠ざけられ、のちに天狗党へ合流。首領にまつり上げられる。乗り気じゃなかったのに、藤田小四郎に熱望されて引き受けちゃうところに、いい意味でも悪い意味でも茨城県民っぽさを感じてしまうのは私だけだろうか。情に熱いんだっぺなぁ。
 武田信玄の末裔と称し、跡部から武田に改姓している。ちなみに、「ひたちなか市武田」が甲斐武田氏の発祥の地。平安時代末期にこの地にちなんで武田を名乗ったのが甲斐武田氏のはじまりなのだ。
 天狗党の総帥・田丸稲之衛門は、水戸藩で目付や町奉行を歴任した人物。実質的なリーダーは小四郎だったが、筑波山で挙兵したときは二十歳そこそこの若さだったので、40歳近く上の稲之衛門に頼みこんだらしい。それで、引き受けちゃうところが、やっぱり茨城っぽいんだなぁ。

 

(※4)蠅帽子峠

 天狗党が越えたことで知られる、岐阜と福井を結ぶ峠。冬は雪深いが、夏にはハエが多く、帽子をかぶって越えたことからこの名前が付いたらしい。なぜハエが多かったのかが、とても気になる(笑)。
 ちなみに、無理やり茨城弁に変換すると「へえめシャッポ峠」になっかんな!

 
 
 
 

(※5)回天

 回天といえば、太平洋戦争時に作られた特攻兵器、いわゆる「人間魚雷」を思い浮かべる人も多いと思うのが、本来の意味は「天下の形勢を一変させ、衰えた勢いをもり返す」ことである。
 ダイゴたちも「回天」を狙っているようだが、人間魚雷のように玉砕しないでくれよ~。なんか昆沙流さんがプロジェクトの設計に関わるようだけれど、今度こそ役に立ってほしい(苦笑)。

 
 
 
 
 

(※6)竜神大吊橋

 竜神ダムの上に架けられた吊橋で、その長さは375m。完成当時は、歩行用の橋として日本一の長さを誇っていた。その後、九州にもっと長い橋ができたので、現在は「本州一」である
 近年はその長さよりもバンジージャンプの聖地として取り上げられることが多い。高さ100mで、常設施設としては日本一……のはずだったが、ホームページを見たらこちらも日本第2位になってるじゃないか!(汗)
 まあでもこの吊橋が絶好のロケーションを満喫できることに変わりはないのだ。とくに紅葉時期は絶景だっぺよ。周辺にはうんめえ「常陸秋そば」を食べられる店もいっぱいあっと~。

 
 

だっぺ帝国の逆襲は隔週掲載です。
次回は1月上旬ごろに公開予定です。

 

作者よりひとこと+プロフィール

今回のお題:「魅力度ベスト10」への奇策

sato
■漫画:佐藤ダイン(サトウ/ダイン)
「魅力度ランキングベスト10」ってことですよね? うーん、お偉い方や専門家の方がウンウン頭をひねってやっとこさ最下位を脱出できたのでベスト10入りとなると正攻法では難しそうですね……。それこそ奇策が必要でしょうね。では、いっそのことライバルの栃木県と合併してはどうでしょう??
「茨木県」とすれば「いばらきじゃなくていばらぎ」として、普段「いばらぎ」と言ってる方にもすんなり受け入れられます。え? 栃木じゃパワー不足? 大丈夫、北関東三銃士の群馬が手を差し伸べてくれるはずです。
 はい、今回はちょっとふざけすぎました。すいません。

1984年、茨城県大子町出身。芸術系の大学在学中から漫画誌に投稿を続ける。サラリーマン生活、漫画家のアシスタントを経て、『桃色な片想い』(『月刊!スピリッツ』)でデビュー。

 

aoki
■監修:青木智也(アオキ/トモヤ)
 手っ取り早く確実に順位を上げる奇策ならありますよ。ずばり、茨城県という名前を変えることです。結局、茨城も栃木も群馬も県名とブランドが連動していないのが敗因の一つですから。他県の方は水戸やつくば、鹿島(アントラーズ)なら知っていても、「茨城」といわれるとイメージがわかないんですよね。
 具体的に名前をどうするかが一番揉めそうですが(汗)、総合的に考えると「筑波県」がベストかと思います。筑波山は茨城のシンボルで歴史も知名度もありますし、また、「つくば」は日本の頭脳であり、先進的で将来性のあるイメージですので、新しい茨城を打ち出すには最適かと。
 とはいえ、水戸も捨てがたいという方は多いと思いますので、思い切って南北で水戸県と筑波県の2つに分けるのもアリですね。どちらも茨城県よりはランキングが上がるはずです。
 あっ、これ、あくまで魅力度ランキングを上げる奇策ですので、そうしたいわけじゃないですよ(汗)。私が茨城のPR活動をしているのは、この「魅力度」ではなく「魅力」をアップさせるためですから(キリッ)。

1973年、茨城生まれ。WEBサイト「茨城王(イバラキング)」を立ち上げるかたわら、常総ふるさと大使、いばらき統計サポーター、茨城県まちづくりアドバイザーなどとしても活動。

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