本との偶然の出会いをWEB上でも

【ランキング】アメリカのベストセラーを発表!ブックレビューfromNY<第19回>

NY在住のジャーナリスト・佐藤則男が紹介する、アメリカのベストセラー事情と、注目の一作をピックアップするコラムの19回目。ランキングからはとうとう村上春樹が陥落!今回は国際的ベストセラー作家、ポーラ・ホーキンズの最新作を紹介します。

<第19回>田舎町の《溺死の淵》で死んだ女たち

BRNY19
Into the Water/ by Paula Hawkins
Riverhead, 2017. 389ページ. US$28.00

今月のベストセラー事情 ~村上春樹惜しくも陥落~

今月の「ニューヨーク・タイムズ ベストセラー事情」は、ハードカバー・フィクション部門のトップ10 (2017年6月4日の週)[1]を紹介する。

1.Into the Water

By Paula Hawkins
Riverhead

イギリスの田舎町ベックフォードを流れる川には17世紀以来多くの女が溺死したと言い伝えのある淵がある。2015年、2人の女性がそこで溺れて死んだ。自殺、事故、それとも他殺か? 2人の死を巡って徐々に暴かれていく《溺死の淵》を巡る過去の出来事の真相。
(ベストセラー3週目)


2.No Middle Name

By Lee Child
Delacorte

ジャック・リーチャーが主人公の中・短編小説集。書き下ろしのノヴェラ(中編小説)“No Middle Name”と、過去に出版された11の短編小説が収められている。
(ベストセラー初登場)


3.16th Seduction

By James Patterson and Maxine Paetro
Little, Brown

サンフランシスコ市警察の女性刑事リンゼイ・ボクサーが主人公の「女性殺人倶楽部」シリーズ16作目。
(ベストセラー3週目)


4.Same Beach, Next Year

By Dorothea Benton
Frank Morrow

2組の夫婦は、20年間、毎年サウスカロライナ州のリゾート地、パームズ島(Isle of Palms)で夏を一緒に過ごし、友情を温めてきたが……。
(ベストセラー初登場)


5.The Fix

By David Baldacci
Grand Central

メモリー・マンと呼ばれ、見聞きしたことを忘れることができない男、エイモス・デッカーはFBI本部前の路上で男が女を射殺し自分も銃で自殺する場面を目撃した。そしてこの事件がアメリカ国防情報局(DIA)の秘密捜査事項と関わっていたため、デッカーは、はからずもDIAの捜査に協力せざるを得なくなった。「エイモス・デッカー」シリーズ3作目。
(ベストセラー3週目)


6.Testimony

By Scott Turow
Grand Central

キンドル郡元検事のブームは50歳の時、すべてを(キャリア、結婚、キンドル郡、自分の国すら)放棄した。しかし国際刑事裁判所から頼まれ、ボスニア戦争後、忽然と消えてしまった難民キャンプのただ1人の生き残りが証言する戦争犯罪を検証する羽目になってしまった。「キンドル郡法律スリラー」シリーズ10作目。
(ベストセラー初登場)


7.Gwendy’s Button Box

By Stephen King and Richard Chizmar
Cemetery Dance

メイン州の小さな町キャッスルロックでは長年にわたって奇妙な出来事が起こっていた。これは1974年に12歳の少女グウェンディに身に起こった怖い出来事の物語。崖に作られた《自殺の階段》と呼ばれている階段を上がったところからはキャッスルロックの町が良く見渡せた。ある日、グウェンディはその崖の上で黒いズボンに黒いコート、黒い帽子をかぶった男に声をかけられた。そして彼女の悪夢が始まった。175ページのノヴェラ(中編小説)。
(ベストセラー初登場)


8.Golden Prey

By John Sandford
Putnam

ミネソタ犯罪逮捕局を退職したルーカス・ダベンポートは米国連邦保安官局で働き始めた。彼の連邦保安官局での最初の仕事は、麻薬組織の会計室から多額の現金が消え、6歳の女の子を含む5人の死体が残されていた事件の捜査だった。「ルーカス・ダベンポート」シリーズ27作目。
(ベストセラー4週目)


9.Against All Odds

By Danielle Steel
Delacorte

未亡人のブランド品再販店経営者と4人の成人した子供たちの物語。
(ベストセラー3週目)


10.Full Wolf Moon

By Lincoln Child
Doubleday

超自然現象の分析捜査が専門のジェレミー・ローガンは人里離れたコミュニティーに執筆のために滞在していた。そこで獣に襲われたようなハイカーの死体が発見されるという事件に遭遇、捜査に協力することになった。「ジェレミー・ローガン」シリーズ5作目。
(ベストセラー初登場)


先月と比べ、目新しいタイトルばかりとなった。“The Fix”以外はすべて先月のベストセラー以後に発売され、そのうち5作品が今週初登場だ。

[1] “A version of this list appears in the May 4, 2017 issue of The New York Times Book Review. Rankings reflect sales for the week ending May 20, 2017. Lists are published early online.”(このベストセラー・リストは2017年5月4日のニューヨーク・タイムズ紙ブックレビュー欄に掲載。リストは5月20日で終わる週の売り上げをもとに作成されている)

記事一覧
△ 【ランキング】アメリカのベストセラーを発表!ブックレビューfromNY<第19回> | P+D MAGAZINE TOPへ