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【強く胸に刺さる】太宰治の名言作品5選をご紹介

名作には名言が隠されていることがあります。今回紹介する「太宰治」作品にも名言がたくさん。「太宰治」の名言と、それにまつわる作品を紹介します。

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『人間失格』や『斜陽』など数多くの名作を遺した太宰治。『火花』で第153回芥川賞を受賞した又吉直樹がもっとも敬愛する作家として太宰をあげていることは有名です。太宰作品では作中に登場する名言も印象的なので、今回は名言とともに太宰のおすすめ作品をご紹介します。

斜陽

斜陽
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101006024

上流階級の家族が戦争の影響から没落していく様子を描いた作品です。作品はたちまちベストセラーとなり、小説に登場するような上流階級の人々を指す斜陽族という流行語も生まれるなど一躍ブームとなりました。貴族の家に生まれ母親と二人暮らしをしていた主人公のかず子。戦後、GHQによる財閥解体がなされ、かず子は東京の自宅を売却し伊豆で暮らすようになります。
「幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではないだろうか。」
病気の母親と家に寄り付かない弟。経済的にも困窮したかず子が、孤独の中で幸福とは何なのかと模索する中で登場する言葉です。

ヴィヨンの妻

ヴィヨンの妻
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101006032

太宰が晩年に書き上げた短編集です。太宰が亡くなる前の3年間に書かれた作品で構成されており、死を予感させるような作品が多くなっています。表題作『ヴィヨンの妻』では、うだつのあがらない夫とその妻の心情が細かく表現されています。どうしようもない夫と苦しい状況に立ち向かう頼もしい妻の姿が対照的に描かれています。
「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。」
罪を犯した夫に妻が何気なくかけるセリフです。強く生き抜く女性の心情が表現されています。

人間失格

人間失格
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/B009IXASIE

結核が悪化していた頃、注射を打ちながら書き上げた作品。太宰自身の経験が元になっている自伝的小説と言われています。又吉直樹も中学時代にこの作品を読んで衝撃を受けたと語っています。偽りの自分を演じ、本当の自分を誰にもさらけ出す事の出来ない男の心情が描かれています。
「いまは自分には、幸福も不幸もありません。ただ、一さいは過ぎて行きます。」
自我や自意識について深く考察し続けた主人公の心情です。

パンドラの匣

パンドラの匣
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101006113

『パンドラの匣』と『正義と微笑』の2作品が収録されています。表題作の「パンドラの匣」は、結核を患った青年ひばりが、「健康道場」という療養所で過ごす様子が描かれています。死の恐怖と戦いながらも明るく生きようとする青年の姿が、太宰らしい素晴らしい文章で表現されています。
「愛は、この世に存在する。きっと、ある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。」
恋愛を通して成長していく主人公。愛についての、心に残る名言です。

走れメロス

走れメロス
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4101006067

太宰の代表作でもあり、教科書にもよく登場する友情について描かれた名作です。人のことを信用できない暴君ディオニス王に反発したメロスは処刑されることになります。妹の結婚式に出席した後で処刑されるために戻ってくると約束するメロスですが、王は信用していません。主人公のメロスが人質となっている友人を守るために、必死に困難な状況を乗り越えていくというストーリー。
「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。」
メロスの信念を目の当たりにして、人の心を信じられないでいた王が人を信頼することの大切さを知ることになります。

最後に

歴史に残る名作とともに、作中で多くの人の心に残る名言を残した太宰治。太宰作品を読んでいると、人生の真理をついているような名言にハッとさせられることがあります。ぜひ作品を読みながらお気に入りの名言を見つけてみてください。

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